社会医療法人 博友会

社会医療法人博友会は医療・看護・介護を通して地域に貢献いたします。

最新!うつ病に関するニュース・要約まとめ2020年(8月)

 

30代に増加の「若年性更年期障害」女性ホルモンをコントロールして快適に過ごす方法 

 

■2週間もたたないうちに症状がなくなった 

 

「若年性更年期障害に気づかず、夫も仕事も失ってしまいました」と語るのは、酒ジャーナリスト&エッセイストとして活躍する葉石かおりさん。7月に『死んでも女性ホルモン減らさない!』を出版したが、そこには女性ホルモンに振り回された葉石さんの壮絶な経験が描かれている。 

 

葉石さんは30代の半ばごろから、仕事中に顔汗がしたたり落ちたり、めまいがひどくなったり、感情の起伏が激しくなってきたという。 

 

「ちょっとしたことで怒りを相手にぶつけてしまい、感情がコントロールできないんです。まるで心に猛獣を飼っているようでした。私のひどい言動によって周りの人は離れていき、前夫とは離婚し、働いていた出版社はクビになってしまいました」 

 

「血液検査の結果、若年性更年期障害と診断されました。30代でまさか更年期だとは思っていなかったので、ビックリしました」 

 

もともと月経前症候群(PMS)による落ち込みがひどく、死にたくなるような気持ちになることもあり、心療内科を受診したときは、「うつ病」と診断されたという。 

 

「そのときは精神安定剤を処方されましたが眠くなるだけで、イライラはおさまりませんでした。ところが、吉野先生から若年性更年期障害と診断され、低用量ピルを処方されると、2週間もたたないうちに今までの症状がウソのようになくなったのです」 

 

■女性ホルモンをコントロールして快適に生きられる 

 

女性の閉経の平均年齢は50歳で、更年期障害はホルモンが不安定になる閉経前後の45~55歳くらいで起こることが多い。主な症状は、ほてり、手足の冷え、めまい、頭痛、過度のイライラ、不眠、うつ症状などだ。しかし、最近では30代でも更年期と同じ症状が現れる人が増えており、若年性更年期障害と呼ばれる。「若い女性でも原因がわからない不調に見舞われたら、ホルモンバランスの乱れを疑って婦人科を受診したほうがいいです。我慢したり、婦人科ではないところを受診すると、私のように人生の大事な時期を台無しにしてしまう可能性があります。 

 

葉石さんは40代は低用量ピル、50歳を過ぎてからはホルモン補充療法に切り替え、ホルモン量の低下と上手に付き合いながら、元気に過ごしている。 

 

「低用量ピルには種類があるので自分に合ったものを選んで飲むことができます。月経困難症なら保険もききます。ホルモン補充療法も更年期障害なら保険適用で、更年期障害の改善はもちろん、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)や動脈硬化を防ぐ働きもあります。どうしても薬が苦手な人や、病気でホルモン補充療法ができない人は漢方薬を使うという方法もあります」 

 

日常生活では、自律神経を整えてストレスをためないことが、更年期障害を悪化させないことにつながるという。 

 

昨今はコロナ禍でストレスが強まり、更年期障害が悪化してしまう人も少なくないはず。気になる症状があれば婦人科へ行って、自分に合った対処法を見つけてもらおう。 

 

■女性ホルモンの不調かな?と思ったら…… 

 

■1.まず婦人科へ 

 

女性ホルモンが不調の原因と考えられる場合は、婦人科での治療が基本となる。ほてり、手足の冷え、めまい、頭痛、過度のイライラ、不眠、うつ症状などがあれば婦人科を受診してみよう。 

 

■2.ホルモン補充療法 

 

ホルモン補充療法は、原則的にエストロゲンが低下した女性、閉経後の女性が対象。更年期障害、また閉経後の骨粗鬆症などに効果を発揮する。治療薬には、飲み薬、貼り薬、ジェル剤の3タイプがある。飲み薬より外用薬(貼り薬やジェル剤)のほうが、胃腸を通過しないため副作用は少ない。 

 

■3.漢方薬 

 

ホルモン補充療法に抵抗のある方、また血栓症や乳がん、子宮がんなどを患った方向け。「3大漢方婦人薬」と呼ばれる当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、加味逍遥散(かみしょうようさん)、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)が有名だが、体質によって処方が変わる。 

 

■4.アロマ 

 

自然の恵みであるエッセンシャルオイルは、リラックス効果があるものも多い。女性ホルモンに関係するアロマの代表格といえば、熱を冷まし、氣や血液の循環を促すゼラニウムが有名だが、実際に嗅いでみて合わないと思ったら無理して使うことはない。成分よりも、自分が好きと思う香りを選ぶのがいちばん。 

 

■5.ヨガ 

 

ヨガは身体だけでなく、メンタル面にも効果がある。深い呼吸を意識的に行うことで、ホルモンバランスや自律神経が整えられ、リラックス効果を得ることができる。あらゆる年代の人ができ、ヨガ教室に通うだけでなく、オンライン動画も豊富なので、自宅で好きなときに行ってもいい。 

 

「気分が滅入ったとき、ヨガの呼吸法を行うと、イライラや不安感がスーッと引いていきます。更年期世代にはぴったりの運動法です」 

 

■6.お酒との付き合い方 

 

女性は男性に比べ肝臓が小さく、アルコールの影響を受けやすい傾向が。また年齢とともにアルコール代謝は低下していくので、更年期以降は注意が必要だ。 

 

「ダイエットも兼ねて休肝日は意識的に設けることをおすすめします」 

 

週刊女性PRIMEより 

 

 

 

【田辺三菱製薬】うつ病治療アプリを獲得‐今年度中に治験開始へ 

田辺三菱製薬は1日、京都大学と国立精神・神経医療研究センター(NCNP)が開発したうつ病治療用のスマートフォンアプリ「こころアプリ」の国内における独占的開発・販売権を取得したと発表した。医療機器として2025年度までに実用化したい考えで、今年度中に臨床試験を始める計画。順調に開発が進めば、日本で初めてのうつ病治療用アプリとなる見込み。 

 アプリは、京大とNCNPが精神療法の一つの認知行動療法をベースに開発した。精神科医らとの対話などを通じて、自分の認知パターンやゆがみを修正する対面セッションの治療プログラムをモデルとして設計されている。 

 

薬事日報より 

 

 

 

秋田県立精神医療センター、うつ病を磁気で治療 

 

秋田県立リハビリテーション・精神医療センター(秋田県大仙市)は頭部に磁気の刺激を加え、うつ病の症状を改善する新しい治療法を4月に東北で初めて導入した。薬物療法や精神療法で治りきらない患者の選択肢として導入を決めた。 

「反復経頭蓋磁気刺激療法(rTMS療法)」は2017年に国が承認し、19年6月から保険適用が始まった。 

 

日本経済新聞より 

 

 

 

4~5人に1人存在する? 繊細すぎて生きづらい「HSP」との付き合い方 

過敏で繊細な特性によって、人一倍疲れやすい「HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)」。とてもストレスがたまりますが、その特性は、「豊かな才能」として仕事や対人関係に活かすこともできます。生きづらさを感じている人に、HSPの特性との上手な付き合い方をご紹介します。 

 

◆刺激に過敏で人一倍疲れてしまう……繊細な人が抱える悩み 

とても繊細な方には、優れている資質がたくさんあります。五感が鋭敏であるため、味、におい、音、色彩、質感などの微妙な差違を感じ取ることができ、その感じ取ったものを創作活動に活かすことで、ユニークな作品を生み出している方もいます。 

 

また、人の微妙な心の動きを読み取れるため、セラピストなどの対人援助の仕事に従事している方も少なくありません。こうした繊細な方々は、次のようなストレスを抱えていることが少なくないようです。 

 

・人の気持ちの微妙な揺れに振り回されて、疲弊する 

・五感を通して刺激を強く受け止め、しばしば興奮する 

・生活の変化や複数の物事への対応が苦手で、毎日緊張して混乱する 

 

◆ ただの“繊細さ”ではない? HSC・HSPとは 

このような過敏すぎる人、繊細すぎる人は、子どもの場合は「HSC(ハイリー・センシティブ・チャイルド)」、大人の場合は「HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)」と呼ばれています。 

 

HSCやHSPは4~5人に1人ほどの割合で存在するようです。男女の割合に差はなく、性格は人それぞれ。一人でいることを好む人もいればそうでない人も、じっくりと集中して取り組む人もそうでない人もいます。 

 

カウンセラーからほめられたときにも、それが本心から出た言葉なのかお世辞なのか、声のトーンや表情からすぐに感じ取ってしまいます。そして、上っ面な言葉や態度には深く失望し、心を閉ざしてしまいます。繊細すぎるがゆえに、彼らの心はとても傷つきやすいのです。 

 

他の人たちと同じ仕事をしていても、状況の微細な変化や人の感情に振り回され、非常にエネルギーを消耗します。「そんなの気にしなければいいのに」「もっと楽に考えようよ」などと言われても、どうすればそうできるのかが分からないのです。 

 

自分をコントロールできないまま、人が気づかないようなたくさんの刺激にさらされ続け、身動きがとれなくなってしまうのです。 

 

◆HSPかもと思ったときの対処法・生きにくさを感じたときに 

 

◇1. 刺激とは適度な距離でつきあうようにする 

まずは、「自分が刺激を強く受け止めやすい特性の持ち主である」と自覚することが大切です。人から「もっと強くなりなさい」「慣れることが大事」などと言われても、その人は自分とは違う感覚の持ち主なのかもしれません。 

 

人の意見を鵜呑みにせず、刺激が強すぎると感じたら、少し離れて様子を見たり、その刺激とは断続的にかかわるようにするなど、調整を重ねていくことです。こうして自分が対応できる「加減」をつかんでいきましょう。 

 

◇2. とても疲れやすいので、休養して自分を労る 

刺激に敏感な分、一般的な人よりも多くの休養が必要です。疲れたと思ったら、無理をせずに休みましょう。じっくり疲れを癒やせば、また頑張れるのですから、焦らないこと。そして他人と比較せず、自分自身を労ることです。 

 

「周りの人はもっと頑張っている」「休まずに働いている人もいる」といった比較は不要です。自分の心と体の状態を認め、それらの「声」を聞いていきましょう。 

 

◇3. 理解してくれる人に気持ちを受け止めてもらう 

おおよそ4~5人に1人がHSPだと言われているため、身近にも似た特性を持つ方がいるはずです。もし共感できる人を見つけたら、ぜひ思いを分かち合ってみてください。感性が合う人と友達になり、お互いの気づきを交換し合えれば、新しい何かを生み出せるかもしれません。 

 

また、HSPの理解者にめぐり会えたら、その人とのつながりを大切にしましょう。信頼関係は心の支えとなり、そうした人との対話とかかわりの中から、自分を活かす方法が見つかることが多いです。 

 

◆生きづらさを感じているHSPの方へ 

HSPは「困った特性」ではなく、「豊かな才能の持ち主」であるという視座に立ちましょう。HSPの方々は、自然や社会、対人関係の中から、一般的な人には感じ取れないエッセンスを受け取る感性を授かっているのです。 

 

その独特な感性で感じ取ったものを、「自分」というフィルターを通して様々な形で伝えていくと、人に感動や癒やしを与えることができます。そうした才能をポジティブに受け止め、才能を活用できるようになることを目指していきましょう。 

 

そのためには、上記1~3の対策法で見てきたように、刺激との適度な距離感、休養と労り、共感できる友人や理解者との出会いが必要であり、これらが人生の大きな助けとなるでしょう。 

マイナビニュースより