社会医療法人 博友会

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抗うつ薬アナフラニールの効果・作用・副作用まとめ

 

はじめに

第一世代として知られる抗うつ薬アナフラニール(クロミプラミン)について解説。効果は高いが重大な副作用を引き起こすリスクもあるため、服用前によく特徴を理解しておきたい。

 

抗うつ薬アナフラニール(クロミプラミン)とは?

画像:(株)フォーカス 

1960年代にスイスのガイギー社(現・ノバルティス)によって開発されたアナフラニールは、三環系抗うつ薬の一種で、もともとはクロミプラミン(clomipramine)という有機化合物として知られている。

酢酸に非常に溶けやすく、酢酸エチルやジエチルエーテルには溶けにくい性質をもつ。塩酸塩は白色または微黄色結晶で、融点は192–196℃。

アナフラニール(クロミプラミン)はうつ・パニック障害・強迫性障害に強い効果があるといわれ、昔から多くの医師に支持されている。

 

抗うつ薬アナフラニール(クロミプラミン)の効用・作用

①気持ちを前向きにする

落ち込む、悲観的になる、やる気がでない、集中が途切れる、眠れない、不安がちになるなど……アナフラニール(クロミプラミン)は、後ろ向きになりがちな心を前向きにする効果がある。

 

②子ども・大人を問わずおもらしを改善する

アナフラニール(クロミプラミン)は、膀胱の動きを抑制したり、尿道を狭めたりする効果があり、大人の失禁・尿漏れや、子どものおねしょを改善することができる。

 

③突然の眠気(ナルコプレシー)を改善する

アナフラニール(クロミプラミン)には、昼間に突如襲ってくる急激な眠気(ナルコプレシー)を抑える効果があり、世界的に標準の治療薬として採用されている。

 

抗うつ薬アナフラニールのジェネリック製品は?

先発品としてアルフレッサファーマーのアナフラニール錠がありますが、後発は以下のものがあります。

■アナフラニールジェネリック「Obsenil-10」(コンセーンファーマー)

 

抗うつ薬アナフラニール(クロミプラミン)の併用時の注意点は?

MAO阻害剤は併用禁止である。

セレギリン塩酸塩(エフピー)・ラサギリンメシル酸塩(アジレクト)を併用すると、発汗、不穏、全身痙攣、異常高熱、昏睡などの症状があらわれるので注意。

MAO阻害剤の投与を受けた患者に本剤を投与する場合には、少なくとも2週間の間隔をおき、また本剤からMAO阻害剤に切り替えるときには、2〜3日間の間隔をおくことが望ましい。

 その他にも、アルコールなど注意が必要なものが多いため、薬剤師や医師と事前に相談しておくこと。

 

抗うつ薬アナフラニール(クロミプラミン)の副作用は?

■主な副作用

口の渇き、眠気、めまい、立ちくらみ、便秘、手のふるえ、かすみ目、尿が出にくい、動悸

 

■重大な副作用

黙り込み、体の硬直、ものを飲み込めない、体温・血圧上昇、発汗、頻脈、ふるえ、精神変調、意識障害、落ち着かない、不安、興奮・混乱、不眠、体の震え・ぴくつき、めまい、発熱、発汗、頻脈、下痢、幻覚、せん妄、錯乱脱力、筋力低下、筋肉痛、歩行困難、赤褐色の尿、皮下出血・鼻血・歯肉出血、食欲不振、吐き気、腹痛、ひどい便秘など。

 

抗うつ薬アナフラニール(クロミプラミン)を服用してはいけない人・注意すべき人

閉塞隅角緑内障、心筋梗塞の回復初期、尿閉、不整脈(QT延長)のある人は服用するべきではない。

前立腺肥大症・心臓病・てんかん・低血圧・高齢者の人は服用量に十分に注意する必要がある。

また、24歳以下の服用では、副作用が出やすいというリスクも報告されている。

 

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