産後うつへの不安を感じているお母さんは想像している以上にいるといわれています。
出産したばかりでしあわせいっぱいのはずなのに、どうして産後うつになってしまうのでしょうか?
これから出産を控えているお母さんは気になるはずです。
この記事では、セルフチェックで産後うつのリスクを判断し、どういう人がなりやすいかを整理していきます。
ベストな治療法の提案もありますので、ぜひ参考にしてください。
目次
私って産後うつ?セルフチェックリスト

産後は休む間もなく赤ちゃんのお世話に追われる日々が続きます。
ホッとする時間もなかなか取れず、気がつくとなんだか気分が落ち込んだりイライラしたりということはありませんか?
もし、セルフチェックに当てはまるような症状が2週間以上続いているのであれば、産後うつを疑った方がいいかもしれません。
【産後うつのセルフチェック】
- 気持ちが落ち込みやすい
- 何かをする意欲がわかない
- あまり人に会いたくない
- 家事や育児に集中できない
- 夫またはパートナーが非協力的で不満を感じている
- 自分の身を整えることに無関心になっている
- 疲れやすい
- 集中力が落ちている
- 自分の赤ちゃんなのに愛情を感じられない
- 楽しめていたことに興味を感じられない
- 寝付きが悪い
- 食欲が落ちている
当てはまる項目が多いほど、産後うつの可能性も高くなります。
セルフチェックで不安を感じた人はできるだけ早いうちに、じっくり話を聞いてくれる赤平市の平岸病院に相談しましょう。
産後うつとは?なりやすい人の特徴や原因は?
産後うつとは?
出産からしばらくの間は生活環境やリズムが激変してしまうため、女性は特に心身の不調を訴えがちです。
急に怒りっぽくなったり泣き出したり、何事にもイライラしやすくなります。不安や不満が爆発するように感情が極端に表れやすく、気分の落ち込みも激しくなり易いといえます。
そのような状態が継続的に起こると、産後うつであると判断することができるのです。
産後うつは何が原因?
精神障害の診断と統計マニュアル(DSM-Ⅳ)によれば、産後4週間から6週間の間が最も産後うつを発症しやすいとされています。
乳児と二人きりで孤立した環境や、パートナーの非協力、同じ立場の母親との交流不足などが原因であるようです。
コロナ禍の現在は特に顕著ですが、子供との外出を極端に避けて家に閉じこもりがちになることも、症状を深刻にする理由の一つだと考えられるでしょう。
特に産後1ヶ月は育児に対して心身が適応しきれない時期であるため、母親には強いストレスがかかり、同時に不安も進みます。
こういった状況がうつ病リスクをより高めてしまうと考えることができます。
産後うつになりやすい性格はあるの?
過去にうつ病にかかったことのある女性や、出産後の生活について妊娠中から大きな不安を抱えていた女性などは、産後うつを発症しやすいといわれています。
逆に、妊娠中までは幸福感を抱いていたにもかかわらず、産後にうつ状態を起こす女性もいることから、誰もが産後うつになる可能性があると言っても過言ではありません。
また、生理前になると体調を崩すPMSに悩まされていた女性が出産した場合も、産後うつのリスクは高くなるようです。
生理も妊娠・出産も、ホルモンバランスが大きく変動する状態を生み出します。強いPMSが見られていた女性ほど、極端にホルモンバランスが変わる出産後の心身状態に気を付けるべきだといえるでしょう。
産後うつの治療法は?
不安に駆られる母親は、常々「自分の育児が他と比べて大きく異なっていないか」「他のお母さんは不安な状況をどう乗り越えているのか」といった点で強い不安を感じています。
このような傾向が顕著になったのは、インターネットが普及してからだといわれています。
情報が氾濫しソースが不確実な情報も多くある中で、どの情報を信用していいか分からない状態になっているのです。
昔は、家族はもちろん近所の人に至るまで育児に参加していましたので、母親だけが一人不安に陥るということはありませんでした。
しかし、核家族化や近所づきあいの希薄化により実際のサポートを受けにくい環境になっていったのです。いわゆる「ワンオペ育児」の急激な増加が生まれた原因です。
いわゆる「ワンオペ育児」の急激な増加が生まれた原因です。
一番の治療法は「こころを通わせる」という心理療法
では、どうすれば産後うつを治療できるのでしょうか。薬物治療や電気治療、磁気治療などさまざまな方法があるなかで、最も効果的で回復も早いとされるのが心理療法です。
特別な心理療法ではなく有効なのはカウンセリングです。
母親が抱える不安や不満をしっかりとヒアリングし、他のお母さんはどうしているか教えてあげたりワンオペ育児にならないアドバイスを与えたりします。
孤立感から生み出されたのが産後うつなのであれば、孤立感を解消してあげればいいということになります。
そこで重要になってくるのは夫や実家、地域の支援です。その一環として、病院を訪れカウンセリングを受けてもらうことはとても大切なことなのです。
先天的にうつになりやすい要素を持つ人もいますが、多くのケースではそれだけでも十分な効果が期待できるでしょう。
産後うつにならないための対処方法とは
産後うつは、リスクとなる条件や環境を改善することで十分に対処することができます。
- パートナーや近親者に助けてもらう
- 産後ケア事業を利用する
- 地域の宅配サービスなどの利用
- ご自身の住む地域の市役所や保健センターなどに問い合わせてみましょう
- できない自分も全て許してあげる
- 育児に正解はないので他の子供と比べない
このような行動を一つずつ取っていけば、少しずつ症状も治まっていくはずです。
まとめ
産後は寝不足になりがちで、思い通りに行動できずモヤモヤしやすくなります。産前の生活と比べると生活が大きく変わり戸惑うことも増えます。
その中で、情報に振り回されず孤独にならないことが、産後のメンタルを良い方向に導くことに繋がるのです。
周りや地域のサービスを存分に利用し、お母さんの負担にならない生活を送りましょう。そして、辛い時はためらわずに専門家に相談しましょう!
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