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【悪化させないために知る】自律神経失調症とは?症状や種類、原因、治療方法を徹底解説

【悪化させないために知る】自律神経失調症とは?症状や種類、原因、治療方法を徹底解説

「家族が精神過敏になってる、自律神経失調症かもと聞いたけど、どんな病気なの?」

このような状況は、患者さまのご家族から多く耳にします。

そこで今回は、多くの精神疾患を診断してきた博友会が、自律神経失調症について概要から症状、種類や治療方法について徹底解説します。

近くの方が今辛い状況にあるなら、全体像を知ることで具体的な対策が見えますので一つひとつ見ていきましょう。

自律神経失調症とは

自律神経失調症とは

自律神経失調症は、自律神経系が適切に機能しない状態であり、さまざまな症状が現れる状態のことです。

自律神経は、内臓や血管の働きを調節するために、交感神経と副交感神経の2つの神経系に分かれています。この2つの神経系のバランスが崩れることで、自律神経失調症が引き起こされるのが特徴です。

バランスが崩れる原因は、不規則な生活、ストレスによる刺激、更年期によるホルモンの乱れ(更年期障害)、先天的要因などが挙げられます。

自律神経失調症の症状

自律神経失調症の症状

自律神経失調症は、大きく「身体的症状」と「精神的症状」の2つが現れます。ここでは、日常で現れやすい症状を見ていきましょう。

身体的症状

  • 朝起きると体がだるい
  • 耳鳴りやめまいがする
  • 頭痛や肩こりが以前に比べ強くなった
  • 眠りが浅くなった
  • 便秘や下痢、吐き気などが続いている

精神的症状

  • 趣味に興味がわかなくなってきた
  • 不安な気持ちが大きくなってきている
  • 最近イライラしやすい

ここで紹介したのは、自律神経失調症で多く見られる症状です。あらわれる症状によって、種類が異なるため知識をつけておきましょう。

自律神経失調症の種類と原因

自律神経失調症の種類と原因

自律神経失調症は、症状の種類や程度によって、いくつかのタイプに分類されます。以下はその一部です。

心身症型

自律神経失調症の中でも最も多く、心と身体両方に症状が現れるタイプです。

原因としては心因性の要素が強く、ストレスや過労を無理に抑え込むことが原因となるケースが多いです。

神経症型

神経症型自律神経失調症は、不安や緊張、過剰なストレスが主な原因です。特に心理的なストレスが神経系に影響を与え、自律神経のバランスが崩れます。

体調の変化に敏感で、心配性な人に多いタイプです。

本態性

本態性自律神経失調症は遺伝や体質の影響でなることが多いタイプです。内臓や感覚器官の働きが乱れ、自律神経のバランスが崩れることが原因です。

抑うつ型

抑うつ型自律神経失調症は、うつ病や気分障害が原因となることが多く、ストレスや過労、遺伝的要素などが関与します。

自律神経失調症の診断について

よく誤解されますが、自律神経失調症という名前の正式病名はなく、国際的な診断基準があるわけではありません。

ではなぜ自律神経失調症と診断されるのか?それには二つの理由があります。

1.患者さまを守るため

症状が現れているのは事実のため、患者さまを守るために自律神経失調症と診断する場合もあります。

休職の際に医師の診断書が必要となる会社が多いため、うつ病などの診断基準は満たさないものの、このまま無理をし続けることが悪い影響を与えると判断された時などは自律神経失調症として診断書を作成することもあります。

ただし、診断書は受診時に必ずもらえるわけではなく、専門医の判断による点にご注意ください。

2.早期に治療するため

自律神経失調症と診断し、適切にストレスを管理するなど対症療法を行うことで、うつ病や神経症に繋げないようにするため、といった目的もあります。

もちろん、医師は身体に異常がないこと、精神疾患に該当しないことを確認した上で診断します。ただし、症状が悪化することでうつ病に発展する危険もありますので、早め早めの受診が大切です。

では自律神経失調症の治療方法について見ていきましょう。

自律神経失調症の治療方法

自律神経失調症の治療方法

自律神経失調症の治療方法は、以下のものを複合して行います。

  1. 薬物療法
  2. 心理療法
  3. 生活習慣の改善
  4. 代替療法

それぞれ見ていきましょう。

薬物療法

症状に応じて抗不安薬、抗うつ薬、睡眠薬などが処方されることがあります。薬物療法は、症状の緩和や自律神経のバランスを整える効果があります。

心理療法

ストレスや過労が原因の場合、認知行動療法やリラクセーション法などの心理療法が有効です。これらの療法は、ストレスを軽減し、自律神経のバランスを整えることを目的としています。

生活習慣の改善

睡眠不足や過労が原因の場合、適切な休息や睡眠の確保、ストレスを軽減する生活習慣の見直しが重要です。また、規則正しい食生活や適度な運動も自律神経失調症の改善に役立ちます。

代替療法

アロマセラピー、ヨガ、マッサージなどの代替療法も、自律神経失調症の症状を緩和することが報告されています。これらの療法は、リラクセーション効果や自律神経の働きを改善することで、症状の軽減につながることがあります。

まとめ

今回は自律神経失調症について解説しました。最後にポイントを振り返りましょう。

今回のポイント
  • 自律神経失調症は、ストレスなどにより神経系のバランスが崩れることで心身に症状が現れる状態のこと
  • 身体的症状には「だるさ」「耳鳴り」「めまい」「不眠」「便秘、下痢」などがある
  • 精神的症状には「落ち込む」「興味が湧かない」「イライラする」などがある
  • 自律神経失調症の治療は「薬物療法」「心理療法」「生活習慣の改善」「代替療法」から複合的に行う

最近ストレスで体に症状が出ていて辛そう、以前まで興味あったものにも興味を示さない、お困りのことがありましたらご来院ください。

精神疾患は放置して悪化してしまうと、治療にも時間がかかります。早期受診することで通院回数も少なく済みますので、お早めにご相談ください。

身近な方の状態が受診するレベルか判断できない場合は、参考となる記事がありますので以下の記事をご覧ください。

博友会は精神科救急医療として「時間外診療」も行っています

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