社会医療法人 博友会

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認知症の人にやってはいけない6つのこと、介護する時に注意したい心構え

認知症の人にやってはいけない6つのこと、介護する時に注意したい心構え

認知症介護は大変で、余裕がなくなり、つい悪化させるような対応をしてしまう場合があります。

そこで今回は、認知症の人にやってはいけないことを紹介します。

事前にやってはいけないことを学んでおくことで、認知症の悪化を防ぎつつ無理のない介護を行えます。

実際の現場で使われている心構えも紹介しますので、あわせてご覧ください。

認知症の人にやってはいけない6つのこと

認知症の人にやってはいけない6つのこと

早速認知症の人にやってはいけないことを紹介します。全て認知症の人の不安やストレスを増大させてしまう行為のため、知識をつけて行わないよう注意しましょう。

1.無理に思い出させる

記憶喪失は認知症の一般的な症状です。「脳の機能を回復させるために!」と無理に思い出させたり、脳トレを強制したりさせてしまうケースが多く見られます。

しかし、多くの場合「こんなことも思い出せないのか…」「こんな問題も解けないのか…」と自尊心を傷つけてしまう結果になります。

認知症のリハビリは専門医や作業療法士からの説明を受け、正しい知識のもと行うようにしましょう。

2.叱りつける

認知症の人は混乱しやすく、理解力や判断力が低下しています。意思疎通が困難であったり、予期しない行動に出ることもあります。

そんな時、「なんでこんなことするの!」と叱ってしまいがちですが、これもNGな行動です。認知症の方は、できごと自体を忘れたとしても、その時感じた嫌な気持ち、心の傷は残っています。

その人本人が悪いのではなく、病気の症状なのだと理解した上で関わるようにしましょう。

3.間違いを指摘する

例えば、「今は昭和だよな」や「そこに小さな子どもがいるんだ」など事実と異なることを言ってしまう場合があります。

しかし、認知症の人本人からすると紛れもない事実であり、間違いを指摘し否定してしまうと自尊心を傷つけるだけでなく、困惑してしまいます。

4.一人で長時間放置する

認知症の人は自分の安全を確保できないことがあります。認知症の症状により、平衡へいこう感覚に影響することや、薬の副作用でめまいやふらつきが起こることがあります。

高齢者の転倒は骨折や頭部外傷のリスクが非常に高いため、一人にしないことが大切です。

5.周囲に隠す、家に閉じ込める

家族の方が認知症になった際に多いケースが、周囲に隠して家から出ないようにさせるといった行動です。

家から出ないよう玄関に鍵をかけると、認知症の人は意地でも出ようと窓から身を乗り出すケースがあります。さらに、「閉じ込められる環境から逃げよう」と遠くに徘徊してしまい症状が悪化することも。

早めに治療を受けること、周囲にサポートを頼むことで安全かつ継続的に介護できます。認知症かも?と思った段階で受診するようにしましょう。

6.子ども扱いする

認知症の人は、自分の状態は能力の低下を意識していることが多いです。そんな中で子ども扱いをされると自尊心、プライドを傷つけてしまいます。健常なお年寄りと同様、尊敬の気持ちを持って接するようにしましょう。

認知症の人を介護する時の心構え

認知症の人を介護する時の心構え

ここでは、認知症の人を介護する上で気をつけたいことを紹介します。

柔軟な対応を心がける

認知症の状況は日々変化するため、介護者は柔軟な対応が求められます。昨日まで言っていたことと違う!という状況でも、柔軟に状況に応じてケア方法を変えることが大切です。

気持ちに余裕を持ってコミュニケーションする

認知症の症状により、同じことを何度も尋ねたり、事実とは異なることを言ったりしてしまう場面があります。

そんな時、気持ちに余裕が無いとつい怒鳴ってしまったり、叱ってしまったりと悪影響に繋がるコミュニケーションをしてしまうことも。

認知症介護は大変な介護ですが、気持ちに余裕を持ってコミュニケーションするよう心がけましょう。そのために、周囲のサポートを受け入れることも大切です。

周囲のサポートを受け入れる

認知症の介護は大変です。必要に応じて家族や友人、デイケアなど、周囲のサポートを受け入れながら進めていくことが大切です。

介護する人が体調を崩してしまっては、認知症の方がより大変な状況になってしまいます。まずはあなた自身を万全な状態にできるよう環境を整えていきましょう。

博友会ができること

もしまだ認知症と断定されていなくて日々お互いに困っている場合は、一度専門医に相談しましょう。大切なのは、認知症かも?と疑いのある段階で受診することです。

博友会では、認知症の方の看護を多くさせていただいております。医師の診断以外にも、自宅で介助する場合の注意点や、負担の少ない方法もお伝えできますので、受診の際にお尋ねください。

まとめ

今回は認知症の人にやってはいけないことについて解説しました。最後にポイントを振り返りましょう。

認知症の人にやってはいけない6つのこと
  1. 無理に思い出させる
  2. 叱りつける
  3. 間違いを指摘する
  4. 一人で長時間放置する
  5. 周囲に隠す、家に閉じ込める
  6. 子ども扱いする
認知症の人を介護する時の心構え
  • 柔軟な対応を心がける
  • 気持ちに余裕を持ってコミュニケーションする
  • 周囲のサポートを受け入れる

認知症についての正しい理解は、安全で効果的な介護に繋がります。以下の記事でわかりやすく噛み砕いて説明しておりますので、ぜひ一度ご覧ください。

博友会は精神科救急医療として「時間外診療」も行っています

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