社会医療法人 博友会

社会医療法人博友会は医療・看護・介護を通して地域に貢献いたします。

軽度認知障害(MCI)とは?自己判断のチェックリストで症状をチェックしましょう!

軽度認知障害(MCI)とは?自己判断のチェックリストで症状をチェックしましょう!

「軽度認知障害というのがあると聞いて、自分が当てはまっていないか不安…」

このような悩みを抱える方は多く、聞き馴染みの無い言葉である故に恐怖を感じる方もいらっしゃいます。

そこで今回は、多くの認知症患者さまを診てきた博友会が、軽度認知障害(MCI:Mild Cognitive Impairment)について解説します。

定義から、自己判断するためのポイント、予防法まで解説していますので、軽度認知障害かも?と不安に思っていらっしゃる方はぜひご覧ください。

軽度認知障害(MCI)とは、認知症の前段階の状態

軽度認知障害(MCI)とは、認知症の前段階の状態

軽度認知障害(以下MCI)は、正常な状態と認知症の中間にあるグレーゾーンの状態です。認知症予備軍とも言えるでしょう。

認知症は認知機能の低下が実生活に影響を及ぼすレベルですが、MCIは認知機能の一部に問題が起きるものの、症状の程度が軽く日常生活への影響が無い、または少ない状態にあたります。

厚生労働省が発表している定義は以下の通りです。

  1. 年齢や教育レベルの影響のみでは説明できない記憶障害が存在する。
  2. 本人または家族による物忘れの訴えがある。
  3. 全般的な認知機能は正常範囲である。
  4. 日常生活動作は自立している。
  5. 認知症ではない。

参考:軽度認知障害 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

では、どういった状態から判断できるのでしょうか?次は、自己判断するためのチェックリストを見ていきましょう。

軽度認知障害(MCI)を自己判断するためのチェックリスト

軽度認知障害(MCI)を自己判断するためのチェックリスト

ここでは、MCIを自己判断するためのチェックリストをご紹介します。当てはまる項目が多いほど、MCIの可能性が高いです。

ただし、このチェックリストはあくまで目安です。最終的にMCIかどうかを判断するには専門医の診断を受けてください。

  • 今までスムーズにできていたことが時間がかるようになった(効率が落ちた)
  • 今まで間違えなかったことを間違えるようになった
  • 家族に「最近物忘れ増えたよね」と言われた、置き忘れが増えた
  • 周りの人に「それ前も同じこと言ってたよ(質問していたよ)」と言われた
  • 人付き合いや趣味、外出が面倒と感じるようになってきた
  • お金やスケジュール管理ができなくなってきた
  • 頭がぼーっとしてスッキリしない
  • 料理の味付けが極端に変わった

上記に当てはまっているものが多いほど、MCIの可能性が高いです。しかし、先ほどお伝えした通りあくまでも目安であるため、疑いがある場合はすぐに受診をしましょう。

軽度認知障害(MCI)の疑いがある時はすぐに受診する

軽度認知障害(MCI)の疑いがある時はすぐに受診する

MCIは早期発見、早期治療が大切です。放置してしまうと進行し、約7人に一人が認知症となってしまうと言われています。ご本人だけでなく介護者も大変な生活になってしまうため、早めの対処が重要になります。

正しい運動療法などを行うことで、MCIが回復した事例も多くあります。早ければ早いほど、深刻な状態にならずに済みますので、「ちょっと怪しいかも?」と思った段階ですぐに受診しましょう。

私たち博友会でも、MCIかどうかの判断が可能です。まずは受診いただき、専門医に状況をご説明いただけると幸いです。

博友会に相談してみる

軽度認知障害(MCI)の2つの予防法

先ほど紹介したチェックリストにほぼ当てはまらなかったけれど、心配な方に向けてMCIの予防法をご紹介します。

1.食生活を見直す

1.食生活を見直す

食生活のバランスを見直すことは重要です。認知症分野でよく言われているのは、「タンパク質・脂質・炭水化物・ビタミン、ミネラル」のバランスを取ることが大切。

特に、タンパク質は日常の食事だけだと不足しがちなため、乳製品やプロテイン、肉や魚を積極的に摂りバランスを保ちましょう。

また、食事については以下の記事でも解説していますので、あわせてご覧ください。

2.有酸素運動を行う(ウォーキング、水泳など)

2.有酸素運動を行う(ウォーキング、水泳など)

近年の研究で、ウォーキングや水泳、ジョギングなどの有酸素運動は認知症予防への効果があると明らかになりました。つまり、前段階のMCIにも効果があるということです。

効果がある理由は適度な運動により、脳の血流を増加させることで、認知機能に良い影響を与えると言われています。

まずはウォーキングなど体への負担が少ない有酸素運動を日常生活に取り入れてみましょう。習慣化できれば、よりリスクを下げられます。

その他にもMCIや認知症を予防する方法は多く存在します。詳しくは以下の記事でも解説していますので、あわせてご覧ください。

まとめ

今回は軽度認知障害(MCI)について解説しました。最後にポイントを振り返りましょう。

この記事のポイント
  • MCIは、認知症の前段階のグレーな状態のこと
  • 日常生活は問題なく送れているが、一部記憶や認知機能に問題が出始めている症状があると可能性が高い
  • 認知症へ進行する恐れがあるため、疑いがある場合はすぐに受診する
  • MCIを予防するには「食生活の見直し」「有酸素運動」などが有効

また、博友会では認知症に関する情報を無料で掲載しています。あなたのお悩みに合う記事がありましたら、ぜひ参考にしてください。

博友会は精神科救急医療として「時間外診療」も行っています

博友会は精神科救急医療として「時間外診療」も行っています

平岸病院では休日・祝日を含む365日、時間外診療を実施しております。心の体調が悪い時、医師の診察を受けたい時はお電話いただければ、夜中でも診察させていただきますのでまずはお電話ください。

電話番号:0125-38-8331

アクセス方法:

  • JR
    〔根室本線〕平岸駅下車(徒歩7分)
  • 中央バス
    〔滝芦線〕〔砂芦線〕新光町停留所下車(徒歩1分)
    〔高速ふらの号〕平岸停留所下車(徒歩7分)

駐車場も完備しておりますので、お車でもお越し頂けます。